混鶏領域

デッキの備忘録のような何か

【遊戯王】決闘神の魂【デッキ紹介】

まえがき

こんにちは。はじめましての方ははじめまして。風見鶏です。
構築のモチベーションとデュエル頻度の反比例ぶりが悲しい今日この頃。
ぽつぽつとレシピを公開して理性を保ちたいです。という訳でひとつ。

本日の主役はこの人。

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(3期レリいいよね…)

《スピリッツ・オブ・ファラオ》
このカードは通常召喚できない。「第一の棺」の効果でのみ特殊召喚する事ができる。このカードが特殊召喚に成功した時、自分の墓地からレベル2以下のアンデット族通常モンスターを4体まで特殊召喚する事ができる。

レベル6/ATK2500/DEF2000、遊戯王OCG史上最古の光属性・アンデット族モンスターです。アニメ「GX」のセブンスターズ編でも登場していました。
(15年以上前に放送された本編で)相対した主人公に「手間暇かけた割に普通じゃないか」と言わしめた伝説を持つモンスターですが、今回はそんな《スピリッツ・オブ・ファラオ》にその権能を存分に奮っていただくためのデッキになっています。

 

デッキレシピ

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                           (LR:2020.10)

デッキの要点と動かし方

《スピリッツ・オブ・ファラオ》を召喚するにあたって、プレイヤーが乗り越えなければならない試練は大きく分けて四つあります。

①しもべたる通常アンデたちを墓地へと送り込むこと
②ファラオの魂が眠る《第一の棺》を手札に引き込むこと
③ファラオの眠りを妨げる輩から棺を守り抜くこと
④モンスターゾーンを極力空けた状態でファラオの目覚めに立ち会うこと

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まず試練①③ですが、これらは《高等儀式術》を絡めた儀式モンスターの召喚である程度はクリアできます。
・《メガリス・ハギト》《メガリス・オフェリル》から《メガリス・フール》を経由しての《メガリス・アラトロン》召喚
・《リヴェンデット・エグゼクター》による全体対象耐性の付与(召喚したのが《ヴェンデット・スレイヤー》だった場合はシンクロ・リンク素材に使用し、《リヴェンデット・エグゼクター》と《リヴェンデット・ボーン》を確保した後に召喚)
・《未来融合》《ユニゾンビ》効果でデッキから墓地へ

現状もっとも難儀なのが試練②で、今現在でも永続罠カードを能動的かつ即時的にサーチする手段は確立されたとは言い難いです。
このデッキでは
・《The despair URANUS》によるデッキからのセット
・《飢鰐竜アーケティス》《メガリス・オク》《刻不知のデュガレス》のドロー効果での引き込み
・《幻獣機アウローラドン》の墓地回収効果
これらを使って《第一の棺》を用意していきます。

《The despair URANUS》を用いる場合の立ち上がりについては、(初期手札にも左右されますが)展開の一例として
Ⅰ《ハリファイバー》ls効果《ブンボーグ001》ss,《アウローラドン》ls効果で幻獣機トークン3体ss,《001》ss,《虹光の宣告者》Ss,《アウローラドン》効果(《アウローラドン》と幻獣機トークン1体リリース)で《幻獣機オライオン》ss,《虹光》+《オライオン》+幻獣機トークンで《飢鰐竜アーケティス》Ss,《アーケティス》による2枚ドローと《虹光》《オライオン》の効果がそれぞれ発動

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Ⅱ《高等儀式術》発動,通常アンデ2体を墓地へ送り《メガリス・ハギト》rs,《メガリス・ハギト》効果で《メガリス・アンフォームド》を手札に加えそのまま発動,《メガリス・フール》rs,《フール》①効果で《ハギト》を回収し自身をレベル4に変更,《フール》②効果でデッキから《メガリス・オク》rs,《オク》効果で1枚ドロー&1枚捨て,《フール》《オク》で《御影志士》xs,効果で《The despair URANUS》をデッキから手札へ

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墓地に通常アンデを最低2体確保&3枚ドロー(1枚捨て)&《The despair URANUS》のサーチまでを開始のターンで行うことができます。《第一の棺》が初期手札にある、またはドローできた場合は《御影志士》のサーチ先は《ブロックドラゴン》になりますし、《フール》を維持することで相手ターンに《アラトロン》を構えてもオッケー。

《The despair URANUS》の効果発動の際、相手に永続魔法を宣言された場合は、《未来融合》を優先してセットし、デッキ圧縮をしつつ頑張って《第一の棺》を引き込みましょう。このデッキの対戦相手がこの記事を読み込むことのないように願います。

④についても注意する必要があります。《スピリッツ・オブ・ファラオ》の効果を最大限発揮するとなるとメインモンスターゾーン全てを空けた状態で《第二の棺》《第三の棺》の出現を待つことになりますが、フィールドをガラ空きにしたままでは多分おそらくプレイヤー側のライフが保ちません。
そこで使いたいのが《宵星の機神ディンギルス》。序中盤に召喚した《メガリス・アラトロン》《リヴェンデット・エグゼクター》《The despair URANUS》《ブロックドラゴン》などを素材に召喚でき、自身を含めた戦闘・効果破壊耐性をフィールド全体に付与しながらも、メインモンスターゾーンを圧迫することがありません。無敵かこいつ。

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ただ《ディンギルス》がいくら優秀とはいえ、今日日モンスター単騎で相手の行動を待ち受けるのは正直おっかなすぎるので、相手の動向を見極めて適度にモンスターを展開したいところ。

 

採用カードあれこれ


《ファラオのしもべ》《マーダーサーカス・ゾンビ》
愛すべきファラオの配下たちです。《スピリッツ・オブ・ファラオ》の効果による蘇生先候補はいくつか存在しますが、後述のEXモンスターに繋げるため闇属性・レベル2に絞ってチョイスしてます。

《不知火の隠者》
頼れる初動筆頭。《ユニゾンビ》《馬頭鬼》から8シンクロorランク4orリンク2と取れる動きの幅が広く、デッキ内の宗教観が乱れる点を除けばとても優秀なカードです。

《宣告者の神巫》
こちらも主に初動として。儀式サポート・低レベ天使リクルート・自身がチューナーと欲しい効果のほぼ全てを持ってくれています。メチャ強カードではあるのですが、2枚目以降の役割がこのデッキだと薄く、《リチューアル・チャーチ》での使い回しも可能なカードなのでフル投入は控えています。

《メガリス》シリーズ
デッキのサブ初動みたいな立ち位置です。全員が偶数レベルのモンスターなので《高等儀式術》が打ちやすいのが◎。レベル4組を並べて御影志士を立てたり、《メガリス・アラトロン》で盤面を固めたりするのが主な役割です。
中盤以降は《ブロックドラゴン》の召喚コストとして除外されることが多い&《URANUS》の存在から序盤にカードをセットしづらいため、魔法罠はアンフォームドのみ採用です。
関係ないですけど古代の人々は石板を用いてデュエルを行っていたらしいですね。まあ関係ないですけど。

《ブロックドラゴン》
岩石界の征竜。《URANUS》の横に添えて強固な布陣を敷けたらいいなあ。召喚コストとなる地属性モンスターの採用枚数がかなりギリギリなので戦局の見極めが重要です。

《ヴェンデット・スレイヤー》《リヴェンデット・エグゼクター》
エグゼクターの対象耐性付与目当てでの採用です。メガリス同様《高等儀式術》を利用でき、こちらは《リヴェンデット・ボーン》で墓地からの召喚も可能なのでEXモンスターの素材として積極的に使っていけるのも嬉しい。

《サイバー・エッグ・エンジェル》《祝福の教会-リチューアル・チャーチ》
《宣告者の神巫》に対応する儀式サポーター。
ドロー連打で《第一の棺》の引き込みを狙っていく都合、「このカードを引いたら詰む」という状況に陥ることが極力無いような構築を心がけていますが、《第二の棺》《第三の棺》を先に引いた場合は《リチューアル・チャーチ》の手札コストに使うことも視野に入れています。デッキの魔法比率は14/50と決して高くはないものの、《メガリス・ハギト》《メガリス・オフェリル》から展開すると墓地に《メガリス・アンフォームド》が複数枚溜まることが多いので蘇生効果は割と積極的に使えます。

《ゾンビキャリア》《生きる偲びのシルキィ》
優良闇2チューナーたち。デッキ内に素引きしたくないカードが10枚近く投入されている(……)ため前者の自己再生コストは捻出しやすく、後者は《宣告者の神巫》対応、素引きしても自身の効果で特殊可能で、相手場の置物を裏守備にできたりと小回りが利いてかなり便利です。ピン挿しながら重要度の高いカード。

《黄金卿エルドリッチ》《黄金卿の七摩天》
光アンデット界のニューウェーブ。本人の汎用性もさることながら、融合戦術を獲得したことで混ぜ込む意義が大きくなりました。棺を切ることでお手軽に復活できるためファラオよりファラオしてるという説もあります。

エクストラデッキのモンスターについて

《幻獣機アウローラドン
ハリ001虹光による儀式補助が主な役目ですが、墓地に落ちた《第一の棺》《光の護封霊剣》を回収することも一応可能です。本当に一応。

《飢鰐竜アーケティス》
ハリラドン展開のとりあえずの終着点としての採用です。《虹光の宣告者》+幻獣機トークン+《幻獣機オライオン》で2ドロー+儀式モンスor魔法を引き込みます。破壊効果の方は使う余裕があったらラッキー位の気持ちで。

《PSYフレームロード・Ω》
汎用8シンクロ。除外カード再利用は勿論として、自発的にフィールドから退いてくれるのでファラオの蘇生効果を阻害しません(そのせいで場に戻ってこないことも多々)。

《魔王超龍ベエルゼウス》
影の主役その1。ステータスもデメリットも豪快で推せる。攻撃制限は《シルキィ》効果などを駆使して回避していきたい。

《No.43 魂魄傀儡鬼ソウル・マリオネッター》
影の主役その2です。大量蘇生した通常アンデや《ゾンキャリ》《シルキィ》を素材に召喚でき、《ベエルゼウス》や《魂吸収》を絡めた回復値を引導火力に変換してくれます。

《宵星の機神ディンギルス》
棺をまもるよ。
このデッキではEXゾーンに出せる防衛札という点で特に重宝します。
序盤の守りは《メガリス・アラトロン》や《リヴェンデット・エグゼクター》に任せることを想定していますが、彼らを維持し続けると今度は《スピリッツ・オブ・ファラオ》の蘇生効果が十全に発揮できなくなるというバグが存在するため、頃合いを見てこちらにスイッチし万全の態勢でファラオの目覚めを出迎えたいところ。

《冥界龍ドラゴネクロ》《黄金狂エルドリッチ》
《七摩天》と《未来融合》に対応する融合モンスター。《黄金狂エルドリッチ》のハイスペックぶりが眩しいですが、《冥界龍ドラゴネクロ》は素材の緩さ&《未来融合》でデッキから下級アンデも落とせるという点で棲み分けはできています。

試練を乗り越えた先で

幾多の試練や敵の猛攻を乗り越えて《スピリッツ・オブ・ファラオ》の召喚に成功した時、フィールドに満ちるファラオの覇気、そしてその恐るべき効果によって相手プレイヤーはまず戦意を喪失することでしょう。
召喚に成功すれば(ある意味で)勝利は決まったも同然ですが、フィニッシャーを用意するに越したことはありません。

・《スピリッツ・オブ・ファラオ》+《しもべ》or《マーダーサーカス》+《ゾンビキャリア》or《シルキィ》で《魔王超龍ベエルゼウス》
・《しもべ》《マーダーサーカス》×3で《No.43 魂魄傀儡鬼ソウル・マリオネッター》

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ファラオの蘇生効果をフルに発揮できていれば上記二体をいっぺんに立てられます。《ベエルゼウス》による回復を《ソウル・マリオネッター》でバーンダメージへと変換しつつ、弱体化した相手を殴り飛ばしていきましょう。
《ソウル・マリオネッター》の効果はダメステ不可・時の任意と、トリガーとなるカードの候補は絞られがちですが、このデッキでは《ベエルゼウス》の他《魂吸収》+《ブロックドラゴン》《PSYフレームロード・Ω》や《マネキンキャット》経由の《レッド・リゾネーター》が一定数の回復量を獲得してくれます。攻撃制限が気になる場合は《シルキィ》の効果で寝かせたり自主退場させるなりでロックを解除します。

改善点

当たり前ですがこのデッキはまず《第一の棺》を手札に引き込めなければデュエルが始まりません。ドロー加速とサーチをある程度盛ったつもりですが、素引きを避けたいカード(ex:ファラオ)も多い都合メインデッキの総数はまだ調整ができると思います。
上に書いた通り棺を発動した後にも気を付けなければならないことがハチャメチャに多く、手持ちの中でも回してて特に神経を使うデッキとして仕上がっています。
《スピリッツ・オブ・ファラオ》の召喚に成功した時の達成感は比類なきものなので、もう少しストレスフリーな構築を目指すと同時に、対戦した相手に「王様、お前強くね?」と言ってもらえるようなデッキにしていきたいたいところですね。
少しでもどなたかの参考になれば幸いです。

おわり。