混鶏領域

デッキの備忘録のような何か

【遊戯王】透き通るような世界【デッキ紹介】

お久しぶりです。風見鶏です。

ハリファイバー、ユニオン・キャリアー、スプライト・エルフ…

盟友たちとの別れを惜しんでいたら気が付けば1年半もデッキ紹介記事を書けずにおりました。

実質初投稿です。

 

はじめに

突然ですが、皆さんは好きな属性はありますか?

光・闇・地・水・炎・風…

それぞれの属性からイメージされる「個性」が遊戯王にはありますね。

 

 

私はどの属性も好きではありません。

属性などという「個性」を持つから苦しみがあるのです。

そんな「個性」を否定するデッキを今回は組んでみました。

主軸となるカードについて

遊戯王OCGにおいて属性という「個性」に罰を与えるカードといえば、勿論皆さんお分かりですね。

そうです、「クリアー・ワールド」です。

海外ではシークレットレアも存在するカードですが、OCGでは応募者全員サービスパックにウルトラレアで収録されたきり、一度も再録経験の無いカードだったりします。

忘れないでくれ…

 

このフィールドが場に存在している限り、神属性を除くモンスターをコントロールしているプレイヤーは、そのモンスターの属性に応じた以下の効果の通りの✝️罰✝️(通称ネガティヴエフェクト)を受けることになります。

 

光属性:手札を全て強制公開

闇属性:2体以上モンスターをコントロールしている限り攻撃宣言不可

地属性:自分スタンバイフェイズに自場の表側守備表示モンスターを破壊

炎属性:自分エンドフェイズに1000ダメージ

水属性:自分エンドフェイズに1枚セルフハンデス

風属性:魔法カードを発動する際500ライフポイントを強制支払い

一つ一つを見ると、正直拘束力は微妙と言わざるを得ませんが、複数属性のモンスターをコントロールしていた場合、それぞれのネガティヴエフェクトは重複します。

そのため、多属性を操るテーマデッキなどを相手取るとその効果は大きく高まります。

特に、闇属性コントロール中の攻撃制限はプレイヤーにかかる効果のため、完全耐性持ち相手でも攻撃を止めることが出来ます。

私はこの効果を「昭和の魔鍾洞」と呼んでいます。

ともかく、「クリアー・ワールド」の効果を十分に活かすため、

「属性という名の個性を持つ罪深い相手モンスターに罰を与える」

が当デッキのコンセプトとなります。

 

しかし、昨今は属性が統一されたテーマデッキも数多く、ネガティヴエフェクトの重複が期待できないデッキを相手取る機会も多いです。

でもそんな相手にも与えたい…多種多様な罰を…

欲しい…相手モンスターの属性をいつでも都合良く変更できる…そんなカードが……!

 

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ありました。

 

「千六百七十七万工房」

令和の世に突如として現れた「クリアー・ワールド」に理解のあるゴリラくんです。

相手モンスターを文字通り属性過多(ついでに機械族化)に陥らせる永続罠。

・フリーチェーン

・ターン終了後も効果が持続

・同名ターン1無し

と、既存の属性変更を置き去りにする超性能カードです。

🦍<壊れている…

「クリアー・ワールド」発動下でこのカードの効果を使用すると、

「手札を全公開し、単騎状態でしか攻撃が出来ず、魔法カードを使う際に毎回ライフコストが発生し、スタンバイフェイズに表側守備モンスターを破壊し、エンドフェイズには1000ダメージ&1ハンデスという六重苦を相手は突如として背負うことになります。

機械族への種族変更効果も侮れず、思いがけない場面で相手の行動を阻害してくれることも。

未OCGカードの星であった「属性変化-アトリビュート・カメレオン」くんも草葉の陰で喜んでいることでしょう。

 

デッキレシピ

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このデッキと特に全く関係はありませんが、ブルーアーカイブでは尾刃カンナさんが好きです。

初動について

「ケンタウルミナ」「聖騎士の槍持ち」を絡めた「永遠の淑女ベアトリーチェ」を場に出すことで、

1ターン目から

「クリアー・ワールドの発動」&「天獄の王による任意の魔法罠サーチ」

を行い、相手にプレッシャーをかけていく構築になっています。

展開例

「花騎士団の駿馬」or「聖騎士団の盾持ち」or「聖杯の継承」or「増援」+ss可能星6

 

駿馬ns,槍持ちサーチ、駿馬efケンタウルミナfs,ケンタウルミナef槍持ちss,(花騎士団の白馬が手札にあればここでss),槍持ちef金科玉条サーチ

ケンタウルミナ+星6でベアトリーチェxs,ベアトef救いの架け橋墓地へ,架け橋efクリアーワールド&ルビーサーチ

金科玉条efペガサス×2宝玉化&ルビーss,ルビーefペガサス×2ss,

ペガサス×2御影志士xs,御影ef天獄の王サーチ

クリアーワールドを場にセットして発動(光属性モンスターをコントロールしているため自身の手札を公開状態に)→天獄ef,ss&「ビッグウェルカム・ラビュリンス」を場にセット

光属性をコントロールしていることによるネガティヴエフェクトの手札公開は、「天獄の王」との相性が非常に良好です。

上記の通り動けた場合、相手ターンに「ビッグウェルカム」を発動すると「ラビュリンス」モンスターを特殊召喚しつつ「天獄の王」をバウンス→手札に戻った「天獄の王」は光属性モンスターをコントロールしていれば再び公開状態になるため、再度ss&魔法罠セットという一連の処理をラグ無く行うことが出来ます。

初手に「ビッグウェルカム」がある場合は、「千六百七十七万工房」をセットして相手を待ち伏せます。

先行1ターン目から生えてくる&相手ターン中に場と手札を反復横跳びする天獄さんのバグじみた挙動を見た相手は動揺し、ダークネスが目指す世界に理解を示してくれること間違いなしです。

 

初動を補助するss可能星6モンスター

「駿馬」共々「聖騎士の盾持ち」のサーチ先筆頭である「花騎士団の白馬」の他、

「イリュージョン・オブ・カオス」「マジシャンズ・ソウルズ」「ブラック・マジシャン・ガール」一式と「深淵の獣マグナムート」を採用しています。

2枚素引きしてしまうと厳しい「救いの架け橋」「サファイア・ペガサス」や「BMG」を「マジシャンズ・ソウルズ」に変換できる「イリュージョン」の存在は偉大です。

ただし、イリュカ先生は「クリアー・ワールド」発動中かつ光属性モンスターコントロール中では①効果を使用できないという点は要注意。手札公開中だからね。

「白馬」など他にss可能な星6を場に出せているなら、「ソウルズ」は宝玉状態のペガサスをドローに変換してくれます。

「花騎士団の白馬」は墓地効果の攻撃無効も地味ながら優秀です。その場合も破壊先は3枚目のペガサスになることが多いです。

「マグナムート」は「クリアー・バイス・ドラゴン」に触れるカードでもあります。「ケンタウルミナ」の素材となった「槍持ち」を餌に出すことがほとんどです。

「復烙印」も併せて採用していますが、「盾持ち」をトリガーにする以外はそこまで積極的に効果を使うことは無いです。

エクストラデッキの枠には余裕があるため、「簡素融合」を入れるのも手なのですが、「クリアー・ワールド」の維持コストも合わせてライフロスの大きさが看過出来ず、現状採用候補止まり。

 

ネガティヴエフェクトの解除方法について

「属性」を持たないモンスターは、残念ながら現在のOCGには存在しません。ネガティヴエフェクトの適用対象外となる唯一の属性である神属性だけでデッキを組むこともあまり現実的ではありません。

そのため、属性を持つモンスターをこちらも仕方なく用いて戦っていきます。そのため、各種ネガティヴエフェクトはこちらにも平等に降り掛かります。

特に厄介なのは闇属性モンスターをコントロールしているプレイヤーに対する攻撃制限です。

ネガティヴエフェクトによって相手の行動を制限することが出来たとしても、こちらも攻勢に転じることが難しくなってしまいます。

「クリアー・ワールド」専用サポートである「クリアー・バイス・ドラゴン」を場に出すことも解決手段の一つですが、

このデッキでは「Vivid Tail」を「クリアー・ワールド」に対して発動することによってセルフバウンス、ネガティヴエフェクトを一時解除し、自分ターン中は制限無しに動くという戦法を主に取っていきます。

「クリアー・ワールド」以外にも「天獄の王」をセルフバウンス、「天獄の王」でサーチした「千六百七十七万工房」を戻して除外デメリットを解除など、「Vivid Tail」のバウンス先候補は多いため腐ることはほとんどありません。

相手へのネガティヴエフェクトも同様に一時解除されますが、こちらのターン中に相手プレイヤーに適用されるエフェクトは、

・光属性相手の手札公開

・風属性相手の魔力の枷

の2つのみです。ほぼ誤差です。

「迷宮城の白銀姫」によるセッティングは勿論、「ベアトリーチェ」によって直接墓地に落としても2回はバウンス効果を使用出来るため、1枚採用でも中々器用に立ち回れます。

攻撃によってライフを削れるタイミングでは「クリアー・ワールド」を一時解除、メイン2で再度発動することで相手ターンでは改めて個性を持っているがための苦しみを味わってもらいます。

サブギミック

属性コントロールの延長線として採用しているカードたちです。

「テラナイト」各種

天獄の王」が初手にあった場合、「金科玉条」ルートから立てるXモンスターは「プトレマイオス」になります。

闇属性メタとして痛烈な性能を持つ「セイクリッド・ダイヤ」or言わずもがな強力なフリチェバウンサー「セイクリッド・プレアデス」

に、相手の行動を見てから変身出来るのは強力です。後者は相手に干渉する必要が無かった場合は「クリアー・ワールド」をバウンスするのも選択肢に出来るのが◎。

 

「The suppression PLUTO

相手の手札という情報アドバンテージをボードアドバンテージに変換出来るプチロマンカード。

「ラビュリンス」「デスキャスター」のおかげで盤面への出力は然程苦労せず、セットされた魔法罠カードも事前のピーピングによって判別出来ていることが多いため、クリティカルな仕事ぶりを発揮してくれることも。

 

その他の採用カード(メインデッキ)
「クリアー・バイス・ドラゴン」

現状唯一の「クリアー」モンスターです。

・自プレイヤーに対する「クリアー・ワールド」のネガティヴエフェクト無効化

・攻撃時の攻撃力倍化

・相手の効果破壊を手札1枚捨てて無効化

という個性的な永続効果を三つ併せ持つモンスター。

このデッキではネガティヴエフェクトの解除をセルフバウンスで済ませることが多いので、どちらかといえば大型モンスターを撃退するのが主な役割です。

今回はあまり能動的に場に出せる構築ではないのですが、効果を活かすならビーステッドや天球アトゥムスを用いた専用構築にしたいなと思ったり思わなかったり。

 

「ラビュリンス」&通常罠

「ビッグウェルカム」が世界最強カードなおかげで、デッキに搭載する「ラビュリンス」モンスターは2種類のみで事足りています。サイッキョコレ。

「悪魔の技」は気持ち程度の盤面干渉。墓地肥やし先は「PLUTO」が基本。

「迷宮城」は架け橋のサーチ先のサブ候補。主役のフィールドとかち合うので発動機会は多くありませんが使うとやはり強い。

「貪欲な瓶」はペガサス一式を戻して玉条おかわりを狙ったりするなど戦局維持に一役買います。

 

その他の採用カード(EXデッキ)

「彼岸の巡礼者ダンテ」

ベアト退場後に出てくる光属性。場持ちもぼちぼち。

 

「天威の龍鬼神」

ケンタウルミナ+槍持ち(チューナー化)で出せるシンクロ。レベル6組引けなかった時のお茶濁しなどで出すことがあります。

ある程度の制圧力を擁するものの、闇属性であることが足を引っ張りがちなので「PSYフレームロード・Ω」などと入れ替えるかも。

 

「I:Pマスカレーナ」「警衛バリケイドベルグ」「トロイメア・ユニコーン

汎用リンク。

「クリアー・ワールド」に除去が飛んできた時にチェーン「マスカレーナ」で「バリケイドベルグ」出せたらいいな〜(淡い希望)

ユニコーン」は説明不要の強さ。基本相手盤面に干渉しますが、一応自主退場も出来るので、闇属性を盤面からどうしても消したい時にも。

 

「閉ザサレシ世界ノ冥神」

誰が呼んだかバ美肉ダークネス。

主軸にするフィールド魔法の都合、闇属性の大型モンスターによるフィニッシュが決めづらいという懸念点がつきまといます。

そのため、自分場の闇属性モンスターをまとめて素材にしつつ、相手フィールドの厄介なモンスターの除去も担える非闇属性の大型モンスターとして採用しています。

 

おわりに

 

"「クリアー・ワールド」の特性を可能な限り活かしつつの属性コントロール"を目指しました。

サイドデッキに載せた通り、以前は「天孔邪鬼」や「海造賊-大航海」を主軸とするべく四苦八苦などしていましたが、「千六百七十七万工房」の登場を経て現在の構築に落ち着きました。

「いろはもみじ」や(現在は使用不可ですが)「真竜皇V.F.D」など、フィールドのモンスターの属性を変更するカードは一時期に比べると格段に増えましたが、複数の属性をコントロールしているほど負荷が大きくなる「クリアー・ワールド」の性質とはイマイチ合わないという印象でした。

そんな中で、相手の属性を永続的に爆盛りする「千六百七十七万工房」の存在は、「クリアー・ワールド」をデッキの主軸に押し上げるに足る一枚でした。心底偉大(マジパネ)ェ〜

 

ある程度確立した初動展開を擁しつつも、相手の展開を過剰に妨害しない、(当社比で)安定して長く戦えるデッキになったと自負しております。

作中で直接対決を行なっているヨハンの宝玉獣たちも初動として使い倒せている点もお気に入りポイントです。

場のモンスターを自発的に手札に戻すという戦術も、どこかの天使を思い出させたりするかもしれません。

 

相手の属性を否定しながら「この世界のクリアーは不可能だ!」と宣言していきたいです。

世の中のダークネスに幸あれ。

 

おわり。